ツマです。
このブログで私の作るパンについて記事にしていますが、そもそも私はどんな人物なのか?どんなパンを目指しているのか?ワーママのパン作りスケジュール等をご紹介していきたいと思います。
目次
ツマのプロフィール
まず、ツマの基本情報です。
・千葉県出身、
・35歳(2020.4時点)
・B型
・既婚、子供二人(愛息サン3歳、愛娘フラ0歳 2020.4時点)
・元パン職人、今はSE会社員、共働き
SE(会社員)→パン職人→SE(フリーランス)→SE(会社員)という異色のサンドイッチ職歴(笑)
途中に「パン屋さん」というまったく違う業種がサンドしたことは、今の仕事にも今のママ友との関係にも、いい影響を与えてくれていると感じます。パンがお好きな方は多いと思いますので、最初の話題作り・会話のきっかけにもってこいです(笑)
パン作りとの出会い
基本情報にある通り、元パン職人でした。
といっても、正社員としてパン製造に携わっていたのは約2年間です。世のパン職人さんの方々にしてみたら、元とはいえ”職人”と名乗ることはどうなの?と思われるかもしれません。。。でもこれだけは言わせてください。短い期間でもとても真剣にパンと向き合ってきたこと、そしても昔も今もパンが大好きだということを。
パンと出会ったきかっけは、昔住んでいた家の近くに有名なパン屋さんがあり、パン製造の募集をしていた張り紙をみたことです。もともと料理やお菓子・パン作りが好きでしたが、異業種(当時はSEとして働いていた)でしたので、大丈夫か?と不安にもなりましたが、思い切って飛び込んでみました。それが私と今後のパン作りを大きくつなげてくれました。
プロのパン作りの右も左もわからない中で、毎日夜中2時にお店に入り、食パンの分割~成型(70斤以上)、アンパンの包餡(100個以上)、総菜パンの分割~成型・仕上げ、パンドーナツの揚げ、フランスパンの分割~成型、ベーグル成型、などなど・・・たくさんのことを経験させていただきました。
全てのことが新しい経験で、楽しくて楽しくて仕方がなく、昼夜逆転の体力勝負な生活もなんのその(若かったのものある笑)
優しくて温かいパン生地の感触、パンについて他の職人さんから話をきいたり教えて頂いたり、時に叱責されたり、作ったパンを買っていくお客さんの表情や姿を見て笑顔をもらい、パン作りに携われることの幸せを目一杯感じていました。いつしか、私もパン屋さんを開きたい!と思うほどにのめりこんでいきました。
パンへの想い
本格的にパン屋さん開業にむけて、もっと勉強したい!という思いをいただくようになり、より自分が目指したいパン屋さんのイメージに近いお店に転職しました。
毎朝4時に出勤し、夜22時まで。ひたすらパンと向き合う日々が始まりました。とても厳しいオーナーでしたが、パンが大好きなこと、美味しいパンを届けない気持ちがわかっていたので、長時間労働も叱責も、すべてが勉強でした。営業終了後3時間かけて床から機材の天井部分まで、隅から隅までぴかぴかに掃除することも、商品販売をする姿勢としてとても大切であると学びました。パンのこと、フィリングのこと、サンドイッチのこと、販売のこと、パン販売に関する沢山のことを経験することができました。
そうこうして2年経ち、一気に走ってきた私に、体力と気持ちに疲れがでてきて…。お店をやめて、しばらく休息することにしました。
数か月パン作りから遠ざかりましたが、ぽつぽつと自宅でパンを焼き始めました。パン生地の柔らかさや優しさ、温かさに心がほどけて、焼きあがったときのパン1つ1つの顔を見ると癒されました。
「あぁ、やっぱりパンが好きだなぁ…」
そう思いました。
それから、自宅で家族やパートナーなど身近な人たちのためにパンを焼くことにしました。パン屋開業への夢は胸の中にしまっておいて、今は自分の目の届く範囲で、自分の届けたいパンを焼く、そんな毎日をおくっています。
目指すパンの姿
パンは顔が命!
最初に働いたパン屋さんで気づいたことがありました。それはパンに「顔」があることです。人間が一人一人個性があるように、焼きあがったパン1つ1つにも顔があるのです。
顔色のいい日もあれば、良くない日もある。可愛らしい子もいれば、武骨な子もいる。パン1つ1つがきらきらして「私をたべて!」「僕を選んでよ」と言っているように感じました。
皆さんもパン屋さんでパンを選ぶとき、同じ商品でも、大きさだけでなく自分がおいしそうだなって感じるパンを選びませんか?
だから私は、パンの顔を大切にしています。簡単にいったら見た目なのですが、パンの見た目は食欲にも、実際の美味しさ(味)にもつながっていると考えています。
なぜなら、美味しいパン=顔が良いパンは、火の入り方がよい=火の入りが均一だと考えるからです。そして火の入りが均一にするためには、その前の発酵、その前の成型、その前の生地作りが大切になります。要はすべてつながって、最後に顔が決まる!というわけです。
焼きあがってみなければ成果が見えない、というドキドキもパン作りの楽しみでもあります。
家庭製パンの限界
しかーーーし!!
正直、家庭製パンには限界があります。プロのような顔や食感のパン、翌日以降もふんわりしたパンを作ることは、難しいです。その大きな違いの1つが機材です。その中でも「捏ね(ミキシング)」につかうニーダー、「焼成」につかうオーブンは全く違います。この差はとても大きい…。パン屋で働いた経験があるからこそ感じています。
例えば、捏ね(ミキシング)の違い。
家庭製パンでは手捏ねまたはホームベーカリーを使う方が多いと思います。手捏ねはグルテン膜を引き出し強くすることにとても時間がかかります。時間がかかるということは捏ねている最中に乾燥していく、ということです。パンは乾燥大敵(私の顔とかかとも…汗)です!!
ホームベーカリーはどうでしょうか。とても優秀なホームベーカリーも増えていると思いますが、プロが使うニーダーとは羽根の構造=捏ね方が異なります。ホームベーカリーは1つの翼のような羽根で周りのボウルに押し当てて捏ねていく。一方プロのニーダーはねじ曲がった羽根でこね回すように力強く捏ねていく。そうすると、必要な時間でグルテン膜を最大限に引き出し・強くすることが可能になります。とはいえ、家にプロのニーダーなんて置けませんよね・・
オーブンの性能も全く違います。特に蓄熱性能が異なり、パンをふっくら焼く仕組みがあるのです。
ツマの目指すパン、それは…
それでも、プロに近い味にしたい!!家庭製パンの機材・環境の中で最高に美味しいパンを作りたい!!!
だから私の目指すパンはずばり
「家庭製パンの機材・環境の中で最高に美味しくて顔の良いパンを作る」
です。
家庭に用意できる道具・機材をフル活用し、家庭の環境だからこそできる工夫をたくさんしてパンを作っています。ぜひその様子もこのブログの中で紹介していけたらと思います。
その目指すパンの結果、食べてくださる家族やパートナー、身近な方々に「おいしい」という幸せをほんの少しでも届けられたらという想いで作っています。
ワーママのパン作り
冷蔵発酵(オーバーナイト)という製法
2017年に愛息サン、2019年に愛娘フラが産まれたことで、私のパン作りのスタイルが変わりました。
独身の時は休日の日中にゆったり時間をかけて作ることが多かったですが、子供が生まれてからそんなにゆったりした時間はもてません。
そこで取り入れているのが「冷蔵発酵(オーバーナイト)」という方法です。
このブログで紹介しているほとんどのパンがこの方法です。
工程の途中で冷蔵庫に入れて発酵(個人的には熟成と呼んだ方があっているように思う)の時間を設けることで、作業時間をコントロールできるようになりました。例えば、こういうスケジュールです。
ある日のパン作りスケジュール
前日
21:00 寝かしつけ完了
21:30 ミキシング開始
22:00 ミキシング終了、発酵開始
~ 発酵の間は自由時間、お風呂にゆっくり入ろうかな ~
23:00 一次発酵完了 → 生地を冷蔵へ
~ この後、一晩から最大18時間くらいまでの余裕が生まれる ~
翌日
09:00 生地を冷蔵庫から出して、復温開始
~ 復温の間は自由時間、録画していたドラマを観ます ~
10:00 分割・ベンチタイム・成型
10:15 最終発酵開始、
(途中で、オーブン予熱開始)
10:45 焼成開始
11:00 焼き上がり!!
どうでしょうか?
翌日焼き上がりの2時間前に復温を開始すれば、お昼ごはんに焼き立てパンを食べることができます。または、朝仕込んで出勤、帰宅後に焼き上げれば、平日でもパンを作ることが可能です。
パン作りは時間がかかります。でも自分と子供、家族のスケジュールの中にうまく組み込んでいくと、無理なく作っていくことが可能になりました。
家族の定番パンを繰り返し作る
色んなレシピサイトでパンについて検索すると、本当にいろんな種類のパンが紹介されています。春には桜餡を使ったあんぱん、夏には冷やしたクリームパンなどの季節の食材を使ったものや、可愛すぎで食べられなくなりそうキャラクターデザインのちぎりパンなど。どれも魅力的で美味しそうで作ってみたくなりますよね!
気になるパンは、ぜひ作ってみてください!色んなパンにチャレンジして、沢山の美味しさに出会ってほしいと思っています。
でも…、珍しいパンはちょっと材料の準備が大変になって、何度も作ることはなかったりしませんか?
ワーママでありながらパン作りを「続けていく」ために、私が大切にしていること、それは「家族の定番パンを繰り返し作ること」です。これはお料理の「おふくろの味」に似ている考えだと思います。
子供たちにとって、食卓にいつものパンがある、いつもの味がある。そういう光景を思うと幸せな気持ちになります。
定番のパンを繰り返し作る、そうすることでレシピ分量を見ることもなくなっていくでしょう。自分のものにすれば、ワーママという忙しいスケジュールの中でも、無理なく続けていくことができると考えています。
1つの生地から様々なパンに変身させよう
パンの特徴は、1つの生地で様々な種類のパンに変身させることができます。
食パンの生地は角食パンだけでなく、山食パン、レーズンを混ぜ込んでレーズン食パン、カスタードクリームを織り込んでカスタード食パン、作り置きのお惣菜を包み込んでおやきパン、ソーセージに巻き付けてソーセージロール、、、、
菓子パン生地はあんぱん、クリームパン、ジャムパン、といった菓子パンに加えて、シンプルなバターロール、ハーブソーセージと野菜をのせて甘しょっぱいフォカッチャ風、、、
自分の中で定番化した生地があることで、好きなパンに変身させることができるのです。アレンジはいくらでもできます。材料や型など必要なものは、定番のパンの材料+αでよいのです。
ワーママでパン作りは無理だと思っている方へ、ぜひ一緒にパン作りを続けていってほしいです。
さいごに
パン開業の夢は果たせていませんが、今もパン作りを続けていられるのは、美味しいといって食べてくれる家族がいるからです。
子供と家族に安心安全で美味しいパンを食べさせてあげたい、これが今の一番のパン作りのモチベーションです。
同じようにパンが大好きな皆さんが、美味しいパンライフを送れるための少しの参考にでもなってくれれば、嬉しいです。
以上、ツマでした。